金魚が大きくならない原因は?
金魚には大きくならない品種がいる?
金魚の稚魚が大きくならない理由は?
金魚が1匹だけ大きくならない事はある?
金魚には大きくなる時期がある?
金魚の大きくなるスピードは?
金魚を大きくするには?
こんな金魚が大きくならない問題や大きくする方法についてご紹介いたします。
目次
金魚が大きくならない原因は?
育てている金魚がなかなか大きくならない?
なぜ大きくならないのか?
そんな疑問について原因を探ってみましょう。
金魚が大きくならない原因には
- 餌が少ない。
- 水槽のサイズが小さい。
- 水温が低い。
- 大きくなりにくい品種を飼育している。
などが挙げられます。
餌が少ない
金魚を大きく育てる一番の要素は餌をたくさん食べさせることです。
そのため、餌が足りなければ、なかなか大きくならないのは当然の事とも言えます。
ただ、餌やりの際に沢山餌を与えれば良いというわけでもありません。
餌やりの際に過剰に餌を与えれば食べ残しが増えたり、金魚の排泄物が増え水質が悪化しやすくなってしまいます。
また、餌の食べ過ぎにより金魚が消化不良を起こすなどの問題が起こることもあります。
よって金魚が必要とする量を適切に与える事が重要となってきます。
水槽のサイズが小さい
金魚は小さな水槽で飼育すると大きくなりにくいと言われています。
その理由は水量が少なく泳ぐスペースの少ない水槽では運動量が少なくなるため、餌ぐいも悪くなってしまうからです。
さらに過密飼育も金魚の成長を妨げる要因となります。
小さな水槽に多くの金魚を入れていると金魚同士の縄張り意識からどうしても成長が鈍化してしまいます。
また、餌の取り合いにより、満足に餌を食べられない事も金魚が大きくなりにくい要因として挙げられます。
水温が低い
金魚がもっとも活発に行動し、餌をよく食べる水温は25度位と言われています。
逆に水温が20度以下になると徐々に餌食いが悪くなるため成長も鈍ってしまいます。
大きくなりにくい品種を飼育している
金魚は何代にも渡り品種改良が勧められてきて、現在のような多種多様な種類がいます。
その結果、品種によっては成長における遺伝子変異が起きている品種があるのも事実です。
金魚には大きくならない品種がいる?
金魚の中には大きくならない品種がいるのか?
確かに金魚の品種によって成長速度や最大サイズは変わってきます。
その理由は遺伝的なものや成長スピードに起因していると考えられています。
ただし、メダカなどのように数センチ程度で成長が止まるような金魚はいません。
いくら大きくならないと言ってもやはり長年育てていれば10cm以上に成長します。
その中でも大きくなりにくい金魚の品種をいくつかご紹介いたします。
ピンポンパール
ピンポンパールは金魚の中でも大きくなりにくい品種とされています。
最大でも大人の手のひらサイズくらいで、まんまるの体型が人気の金魚です。
らんちゅう
らんちゅうも最大で20cmほどですので、大きく成長する品種に比べたら大きくならない品種とも言えます。
丹頂
丹頂もピンポンパールやらんちゅうと同じように最大でも20cm位までしか成長しません。
ここまでご紹介しました品種の特徴としては、品種改良が行われ、体に丸みを帯びているのが特徴です。
逆に和金のように原種に近い品種ほど成長が早く、大きく成長する傾向にあります。
ちなみにギネス世界記録に掲載されている最大の金魚の品種は和金で体長は47.4センチとされています。
流石に30cmを超えるような大きさになってしまうと室内水槽で飼育するのも難しくなってしまいますので、計画的に大きくなりにくい品種の金魚を選ぶという方法も良い方法と言えます。
金魚の稚魚が大きくならない理由は?
金魚の稚魚がなかなか大きくならない理由は
- 食べている餌の量が少ない。
- 餌の種類があっていない。
- 餌やりの回数が少ない。
- 過密飼育になっている。
- 水温が低い。
- 水質が悪い。
などが挙げられます。
食べている餌の量が少ない
金魚の稚魚の食べている餌の量が少なければ、それだけ成長スピードに遅れが出てしまいます。
餌の種類があっていない
餌やりをしっかりしていても稚魚の成長ステージにあった餌を与えていないと稚魚が餌を食べられていない場合があります。
稚魚の口は小さいため、稚魚の口に入る大きさの餌を選ぶ必要があります。
また、成魚に比べて稚魚は遊泳力が弱いため、餌が近くにないと餌に気が付かないこともあります。
そのような点に注意して餌やりの際にしっかり食べているか確認してみましょう。
餌やりの回数が少ない
金魚の稚魚は成魚よりも消化器官が小さいため、こまめな餌やりをしてあげる必要があります。
1日に一回程度の餌やりでは餌不足になってしまうこともあります。
また、餌やりとは別にグリーンウォーターや微生物を入れておくことでいつでも稚魚が食べたい時に食べられる環境が維持できるようになります。
屋外飼育では、そのような環境が自然とできているため稚魚の成長が早くなる傾向があります。
逆に室内水槽飼育では屋外に比べて稚魚の餌となる微生物の繁殖が弱いため餌不足になりやすい傾向にあります。
過密飼育になっている
過密飼育になってしまうと餌を満足に食べられないため成長が鈍ることがあります。
水温が低い
成魚同様に稚魚も水温が低いと活性が上がらないため餌食いが悪くなってしまいます。
稚魚の飼育容器にも水温計を設置して常に水温管理を行うようにしましょう。
水温が低い季節にはヒーターの設置も検討しましょう。
特に朝晩と日中の気温差が大きな季節は水温差によって稚魚が弱ってしまうこともありますので注意が必要です。
1日の水温差の目安は5℃以下になるようにしましょう。
水質が悪い
稚魚を早く成長させるために餌をたくさん与えれば、それだけ水質の悪化も早まります。
水質の悪化を放置してしまうと稚魚が体調を崩してしまい餌をあまり食べなくなってしまいます。
よって水質管理にも気を配らなければなりません。
定期的な水換えやフィルターの使用で水質を管理することが重要です。
金魚が1匹だけ大きくならない事はある?
金魚の体の大きさや成長速度は遺伝に大きく影響されます。
たとえ同じ水槽で飼育されていても、遺伝的な要因で一部の金魚が他の金魚よりも成長が遅れることはよくあることです。
また、先にご紹介しましたように成長が遅い品種と成長が早い品種を混泳させていると成長が遅い品種だけ大きくなっていないように感じることもあります。
成長の遅い品種の特徴として遊泳スピードが遅いため、和金などと一緒に混泳させていると餌にありつけないこともあります。
できることなら別の水槽で飼育してしっかり餌が食べられるようにしてあげましょう。
同品種の中でも個体差があり、弱い金魚は餌にありつけないこともあります。
全ての金魚がしっかり餌を食べられているか、餌やりの時に観察してみましょう。
その他の要因として考えられるのは奇形や病気の感染です。
大きくならない金魚だけ、背骨が曲がっているなど身体的異変が見られないか確認してみましょう。
また病気の可能性が考えられる場合には隔離して様子をみるようにします。
そのまま放置してしまうと他の金魚に病気が移ってしまうことも考えられます。
金魚には大きくなる時期がある?
金魚は常に一定のスピードで大きく成長するわけではなく、大きくなる時期があります。
その時期とは季節による時期と成長ステージによる時期があります。
金魚は周辺の気温の変化(水温の変化)に影響を受ける変温動物です。
よって季節によって成長にも影響がでます。
先にも述べましたように金魚は水温が25度位になると一番活発に行動するようになり、餌もたくさん食べます。
逆に水温が20度を遥かに下回るような冬にはほとんど餌を食べなくなり、冬眠状態に入ります。
そのような時には極限まで活性を下げて冬が過ぎるのを待っていますので、そのような時期にはほとんど成長しません。
冬眠期間中は金魚の成長は一時的に停止しますが、春が来て水温が暖かくなると再び活発に成長を始めます。
金魚の成長ステージによる時期については、この後の金魚の大きくなるスピードとともにご紹介いたします。
金魚の大きくなるスピードは?
金魚の成長スピードは孵化後一年目が一番早く、2年目、3年目と年を追うごとに成長スピードは緩やかになっていきます。
金魚は孵化すると針子から青子、黒子と呼び名が変わっていきます。
その時期の成長スピードは孵化から1ヶ月くらいで青子と呼ばれるようになり、その後黒子となり、2ヶ月くらいで色や柄が出てくるようになります。
生まれたばかりの金魚の稚魚はメダカのような姿をしており、1cmにも満たない大きさをしています。
その後2ヶ月ほどで2cmくらいまで成長するようになり、3ヶ月目くらいで成魚と同じような見た目になっていきます。
2ヶ月ほどで倍以上の大きさに成長するわけですから孵化後の成長スピードは凄まじいものと言えます。
その後、徐々に成長スピードは緩やかになっていきます。
金魚を大きくするには?
今までの情報をふまえて金魚を大きくする方法についてまとめてみましょう。
金魚を大きく育てるには
- 大きめの水槽を用意する。
- 適切な水温を維持する。
- 成長ステージに合わせた良質な餌を与える。
- 水質を清潔に保つ。
- エアレーションを行い溶存酸素量豊富な環境を維持する。
- 病気を予防する。
- 日光に当てる。
などが挙げられます。
大きめの水槽を用意する
金魚には、成長に伴い適切な水槽のサイズが必要となります。
飼育する水槽は、最低でも金魚の体長の2~3倍の大きさのものが理想です。
水槽が小さすぎると金魚が十分に泳ぐことができず、成長が妨げられる恐れがあります。
また過密飼育のできるだけ避けるようにしましょう。
適切な水温を維持する
金魚の理想的な水温は20~25度です。
この範囲を維持することで、金魚の成長が適切に促進されます。
水温が低すぎると、成長が遅くなる可能性がありますし、高すぎると酸素不足を招いたり、寿命が短くなるリスクが高まります。
成長ステージに合わせた良質な餌を与える
金魚の成長を促進するためには、タンパク質を多く含んだ良質な餌が必要です。
市販の金魚飼料を選ぶ際も、栄養バランスが取れているものを選び、過剰な餌や不適切な餌を与えることなく、適切な量と頻度での給餌を心がけましょう。
また複数の餌を組み合わせて与えるようにするとバランスの取れた餌やりがしやすくなります。
水質を清潔に保つ
金魚は清潔な水を好むため、水質の維持が非常に重要です。
水槽の水は、定期的に新しい水に交換することで、水質を維持することが推奨されます。
また、水槽内の装飾品や底砂も定期的に清掃して、環境を清潔に保つことが大切です。
エアレーションを行い溶存酸素量豊富な環境を維持する
水中の酸素の量が多いと金魚が活発に活動できるため、その分餌を食べる量も増えます。
また水中の濾過バクテリアの働きも活発になるため、水質維持の観点からもエアレーションは必要不可欠と言えます。
ただ、屋外飼育の場合には水草などの光合成によって水質浄化や酸素の供給を行うこともできます。
病気を予防する
金魚はちょっとしたことで病気になりやすい繊細な面も持ち合わせています。
水槽の環境を清潔に保ち、餌の管理を適切に行うことで病気のリスクを低減することができます。
また、新しく購入した金魚を水槽に追加する際は、隔離期間を設けて、他の魚に病気を伝染させないように注意する必要があります。
日光に当てる
金魚に日光浴をさせることは金魚の成長に大きなメリットがあります。
金魚は日光浴をすることで、体内で必要な栄養素を作り出しています。
その結果、健康的に育つため大きく成長しやすくなります。
金魚が大きくならないまとめ
- 金魚が大きくならない原因には、餌が少ない、水槽のサイズが小さい、水温が低い、大きくなりにくい品種を飼育しているなどが挙げられる。
- 金魚には大きくなりにくい(成長スピードが遅い)品種がいるため、そのような金魚と多種との混泳は避けた方がいい。
- 同じ時期に孵化した金魚であっても遺伝や個体差の違いによって成長スピードが変わることがあり、1匹だけ大きくならない金魚などもいる。
- 金魚を大きくするには環境を整え、良質な餌を適切に与え、酸素を豊富に保つことが大事。
今回は金魚が大きくならない理由についてご紹介しました。皆様の金魚飼育の参考にしていただけると幸いです。