
金魚が横たわる・横向きに沈んで動かない原因は?
横向きになって泳いでいるのはなぜ?
金魚が傾いたり斜めに泳ぐのはなぜ?
横たわる金魚を回復させる方法は?
こんな金魚が横たわる原因や対処法についてご紹介いたします。
目次
金魚が横たわる・横向きに沈んで動かない原因は?
金魚は体調を崩すと泳ぎ方に様々な変化が現れることがあり、「水面に浮いたまま動かない」、逆に「水槽の底に沈んだまま動かない」、「横になったり、曲がったりしながら泳ぐ」、「レイアウトに体を擦りつける」、「水面からジャンプする」など普段とは違う動きをしているときは何かしらの問題を抱えている可能性があります。
特にパクパクとして呼吸が荒かったり、横向きになるような症状がない時にはそのまま休ませてあげて体力の回復を待ちます。
パクパクして呼吸が荒いときには酸欠の可能性がありますので、水換えやエアレーションを行い、水中の酸素を増やしてあげましょう。
気温が上昇する夏場には水温の上昇とともに水中の酸素濃度は低くなりますので特に注意が必要です。
涼しい場所に金魚を移動するなどして暑さ対策が必要となってきます。
水温の上昇や酸素不足の疑いが無く、水槽内でも一匹だけの金魚が横たわるような症状を見せているときには、以下のような問題が考えられます。
- 急激な環境の変化に対応できなかった
- なにかしらの病気が進行して重症化している
- 金魚の寿命
などが考えられます。
急激な環境の変化に対応できなかった
急激な環境の変化とは水換えによる水温や水質の変化、新規水槽投入時の水合わせ不足などが考えられます。
金魚は徐々に水温や水質が変化していく環境には幅広く対応できますが、急激な変化には対応できないことも多いものです。
そのような環境変化によるダメージを受けてしまうと水槽の底で横たわったり、横向きに沈んで泳いでいたりします。
環境変化によるダメージに思い当たる節がある時にはそのまま回復を待つしかありません。
一度ダメージを受けてしまうと回復は金魚の体力を信じるしかないのです。
よって環境変化によるダメージを与えないような管理方法が大切です。
なにかしらの病気が進行して重症化している
金魚は水質の悪化などで様々な病気にかかります。
金魚の病気が気づかないまま進行して重症化してしまうと金魚が水槽の底で横たわるような姿を見せるようになってしまいます。
そのような時には金魚をしっかり観察してまずは病気の症状から病気を特定することが大切です。
特に転覆病などは金魚が横になりやすいため可能性が高い病気とも言えます。
金魚の寿命
金魚が寿命を迎えて徐々に体力が落ちていくことで最終的に横たわってしまうこともあります。
このような時には治療方法もないため見守ってあげるしかりません。
水槽の底に沈んだまま動かない(横にはならない)
横にはなってしないが、金魚が水槽の底に沈んだまま動かない場合には、水温の低下や体力の消耗などが考えられます。
金魚は水温が10℃以下になると活性が極端に低下し、エサもあまり食べなくなり、水槽の底でじっとしていることがあります。
金魚は水温によって体温が変化する変温動物ですので、水温が低下すると体内の各器官の動きも鈍くなるため、この時期にエサを与えても消化不良を起こすことがあります。
消化不良を起こしている金魚のフンは白くなりますので、もし金魚が白いフンをしているようなら、エサを与えるのをやめ、数日絶食をさせて回復を待ちます。
できるのでしたらヒーターを設置して水温を上げてあげることにより、回復も早まり、活発に泳ぐようになります。
水温の上昇とともに回復してくれれば一安心ですが、水温が上がっても症状が全く改善されない場合には体力の消耗が疑われます。
金魚の体力消耗には様々な原因があるため、すぐに原因を特定することは難しいので、まずは観察を怠らずに金魚の体に異変が無いかをチェックします。
- ヒレの先が白くただれ、ちぎれたり、溶けていないか。
- 模様とは明らかに違う赤や白の斑点などはないか。
- 出血していないか。 体に穴が開いたり、寄生虫がついていないか。
- エラぶたが膨らんだり、充血していないか。
- 口元がただれたり、白く濁ったりしていないか。
などを確認し、もし疑わしい症状が見られる場合にはその症状にあった病気に対する治療が必要となってきます。
横向きになって泳いでいるのはなぜ?
金魚が水面に浮いている状態でさらにお腹が膨らんでいたり、横向きや逆さまになってしまうようなときは、転覆病やガス病などが考えられます。
転覆病とは琉金や出目金のように体が丸い金魚によく見られる病気で、エサのあげすぎによる消化不良や浮袋の異常によって起こりますが、はっきりとした原因と治療法はわかっていません。
浮袋の異常の場合には、そのまま回復を待つしかありませんが、消化不良の場合には水温を25℃位に保ち、エサを絶つことで数日で回復することもあります。
予防策としてはエサを少なめにあげることと、消化の良いエサ、古くないエサを与えることです。
また、浮遊性のエサは琉金などがエサを食べる際に空気も一緒に飲み込んでしまいガス病を引き起こすこともありますので、沈下性のエサに切り替えてみるのも一つの対策となります。
金魚が傾いたり斜めに泳ぐのはなぜ?
金魚が傾いたり斜めに泳ぐ理由にも色々な原因があります。
大きく分けて
- 傾いたり斜めに泳ぐが機敏性があり普通になることもある。
- 傾いたり斜めに泳ぎ元気もない。
この二つの症状からまずは原因を探ってみましょう。
傾いたり斜めに泳ぐが機敏性があり普通になることもある
金魚が水槽内の置物や流木などレイアウトに体を擦りつける仕草や水面からジャンプするような仕草を見せるときには寄生虫によるかゆみが原因かもしれません。
元気がよく、泳ぎ回っているのであれば問題ないのですが、頻繁にこのような行動をとるときには寄生虫の確認が必要です。
1cmくらいの糸くずのようなものが金魚に付着し、根元が充血していたらイカリムシです。
イカリムシは水かえを定期的に行うことで予防できますが、購入してきた金魚に一緒についてきてしまうこともあります。
もし、イカリムシを見つけたらピンセットで優しく抜きます。
イカリムシを引きちぎってしまうと残った部分から再生してしまうこともありますので、丁寧に抜きます。
イカリムシの他にもウオジラミや吸虫病など金魚に寄生する寄生虫は何種類かいますが、どれも水質の悪化が原因となることが多いので、定期的な水換えと水槽サイズに対して適正な数の飼育により水を綺麗に保つようにします。
また金魚に白い点が見られる時には白点病の可能性もあります。
白点病も痒みを伴う病気ですので、金魚が体を擦り付けるような仕草を見せるようになります。
傾いたり斜めに泳ぎ元気もない
金魚が傾いたり斜めに泳ぎ元気もない状態は先にご紹介しました「金魚が横向きに沈んでいる状態」の前兆とも言えます。
そのまま放置してしまうと症状が進行して水槽の底に沈んでしまうこともあります。
横たわる金魚を回復させる方法
金魚が横向きに沈んでしまう時の対処法は原因によって微妙に変わってきます。
ただ、エアレーションを行うことや水温を安定させること、塩浴を行うことなどは金魚の体力や抵抗力を高める要因となるため対処法としておすすめです。
どうしても横向きになってしまう原因がわからないような時にはこのような対処法で様子を見てみましょう。
ちょっとした環境変化のショックや軽い酸欠の場合には、早急に対応することで横たわってしまった金魚でも回復させられる見込みはあります。
病気が疑われる場合には、病気の治療を行い、病気を完治させなければ回復は見込めません。
金魚が横向きになってしまっている時などは餌をあげても回復することはありません。
逆に食べ残しなどが水質を悪化させる原因となってしまいますので、餌やりは控えましょう。
金魚は1週間くらいなら餌を食べなくても餓死してしまうようなことはありません。
まずは治療に専念することが大切です。
金魚が横たわるまとめ
- パクパクして呼吸が荒いときには酸欠の可能性がありますので、水換えやエアレーションを行い、水中の酸素濃度を高める
- 金魚が横たわる原因としては、急激な環境の変化に対応できなかった、なにかしらの病気が進行して重症化している、金魚の寿命などが考えられる。
- 特に転覆病などは金魚が横になりやすいため可能性が高い病気とも言える。
- 金魚は病気や環境変化によってダメージを受けると横向きや傾いて泳ぐことがある。
- 横向きや傾いて泳ぐ姿は金魚のトラブルの初期症状とも言えるので原因追及が早急に求められる。
- 金魚が横向きに沈んでしまう場合は問題が重症化している場合が多い。
- 金魚が横向きになってしまう時の対処法としてはエアレーション、水温の安定、塩浴などがおすすめ。
今回は金魚が横たわる原因と対処法についてご紹介しました。皆様の金魚飼育の参考にしていただけると幸いです。