金魚の体に赤い斑や充血がみられる赤斑病はうつる?塩浴や薬浴の効果は?

※この記事では広告を表示しています。

金魚の体に赤い斑や充血がみられる赤斑病はうつる?

金魚の体に赤い斑点や充血が見られるのは病気?

金魚の赤斑病とはどんな病気?

金魚の赤斑病は他の金魚にうつる?

赤斑病は塩水浴や薬浴で治療できる?

こんな金魚の体が赤くなる赤斑病についてご紹介いたします。

金魚の体に赤い斑点や充血が見られるのは病気?

金魚の体に血が滲んだようなピンク色のアザや赤い斑点がある。

そんな異変が金魚に起こったら、「ケガをしたのか?」と思う人が多いかもしれません。

元気な金魚は活発に水の中を泳ぎ回ります。

流木や水槽内の器具への衝突など、金魚の水中生活は常にケガの危険性を伴っているとも言えます。

しかし、金魚の体の充血の原因はケガだけではありません。

金魚の体の赤い斑点は病気の症状の可能性もあり、さらに気づいた時には病気が重症化した状態になっていることもあるのです。

内出血したような赤い斑点が金魚の体のいたるところに広がっていく。

そんな見るからに痛々しい症状になる病気が「金魚の赤斑病(あかまだらびょう・せきはんびょう)」です。

金魚の赤斑病は急性の場合は発症後およそ1~2週間で命を落とすこともある恐ろしい病気です。

よって大切なのは金魚が赤斑病になる原因を知り赤斑病の発症を未然に防ぐことでしょう。

金魚の異変を発見したら速やかに適切な処置を行うことも重要です。

今回は「金魚の赤斑病」について「症状や原因」や「他の金魚にうつるのか?」のほか「赤斑病の治し方」についてご紹介いたします。

金魚の赤斑病の症状と原因

金魚の赤斑病とは、その名が示すように金魚の体や目に充血したような赤い斑点が現れる病気です。

ただし、金魚の赤い斑点に気づいたときは、ほとんどの場合すでに病状が進行している段階です。

では「金魚の赤斑病」の症状は発病後どのような経過をたどるのか?

金魚の赤斑病の初期の症状は次のようなものです。

  • 粘液の分泌により体やひれが白っぽくなる。
  • 体表に薄いピンク色のアザのようなものが現れる。

この段階で赤斑病を発見するのは容易なことではありません。

中期になると症状は次のように変化していきます。

  • 薄いピンク色のアザが少しずつ赤い色に変わってくる。
  • 金魚の体表や目に血が滲んだような赤い斑点が出てくる。

よほど注意していなければこの段階になるまで金魚の赤斑病に気づくのは難しいといえるでしょう。

そして中期から末期の重症化した症状です。

  • 赤い斑点が大きくなり体中のいたるところに現れる。
  • 鱗が剥がれたり肛門の充血や腹部の膨満が見られたりする。
  • 体全体を擦りむいたような悲愴な姿になり命を落とすことが多い。

初期症状の段階での発見が難しいため、対応が遅れがちになるのが金魚の赤斑病の怖いところです。

それゆえ赤斑病に罹患した金魚は死に至ることが多いのも事実です。

よって病気の原因を知って予防をすることが赤斑病の最大の防御策といえるでしょう。

では、何が原因となって金魚に赤斑病を引き起こすのか?

金魚の赤斑病の原因は「エロモナス菌」という細菌です。

ただし、この菌は本来強い病原性は持っていません。

エロモナス菌は常在菌で通常は水中や魚の腸などに生息しているものです。

エロモナス菌は「条件性病原菌」といわれていますが、その理由は魚が悪条件下にあるときのみ赤斑病などの病気の原因になるからです。

その悪条件とは次のようなものです。

  • 水の汚染などによる水中環境の悪化
  • 餌の与え過ぎなどによる栄養障害
  • 冬場の低水温や急激な水温の変動

このような悪条件下でストレスにさらされ続けると金魚は一気に体力を奪われてしまいます。

その結果、免疫力が衰えた金魚にエロモナス菌が感染し赤斑病を引き起こしてしまうのです。

人間と同様、金魚の「免疫」は体を病気から守る重要な防御機能です。

日ごろから「水温」「水中環境」「適切な給餌」などに気を配り金魚にストレスを与えないようにして病気を未然に防ぎましょう。

金魚の赤斑病は他の金魚にうつるか?

金魚が赤斑病を発症してしまったら「他の金魚にうつるのでは?」と不安になりますね。

前述のように金魚が赤斑病になる原因の「エロモナス菌」は伝染性のある病原菌ではありませんので「赤斑病が他の金魚にうつることはありません。」です。

しかし同じ住環境で複数の金魚が同時に赤斑病を発病することもあります。

その場合は「水中環境の悪化」や「不適切な給餌」などによるストレスで金魚の免疫力が衰えていると考えてください。

赤斑病はうつることがなくても二次感染で誘発した病気が他の金魚にうつる可能性がないとはいえません。

異変に気付いたら速やかに金魚が快適に生活できる環境に改善しましょう。

金魚の赤斑病の治し方・塩水浴や薬浴の効果

金魚の赤斑病が初期の段階なら速やかに水換えを行うなど水中環境を改善しましょう。

症状の軽い金魚ならそれだけで赤斑病が治ることもあります。

また、赤斑病の初期の金魚には体力回復の効果が期待できる治し方の「塩水浴」を行うと病気の治癒に繋がります。

「塩浴」とも呼ばれる「塩水浴」は「薬」を使用せず金魚などの淡水魚を塩水の中で飼育する病気の治し方です。

水中環境を改善して赤斑病の症状がなくなった金魚でも体力の消耗や衰弱が見られることもあるでしょう。

そんな金魚の赤斑病の再発予防のためにも体力の回復や温存に効果をもたらすとされる「塩水浴(塩浴)」はお勧めです。

赤斑病の症状が進行した金魚には薬による治療が必要になってきます。

前述のように金魚が赤斑病を発症する原因は「エロモナス菌」という細菌です。

よって赤斑病の金魚の治療には細菌性の病気専用の薬である「細菌性感染症治療薬」による薬浴を行ってください。

症状が中期の段階の赤斑病の金魚でも「細菌性感染症治療薬」による薬浴が効果をもたらすことはよく知られています。

このときに「塩水浴」と「細菌性感染症治療薬」の薬浴治療を併用すると、より薬の効力を高めることができます。

赤斑病の末期で衰弱した金魚には薬浴に耐えられる体力すら残っていません。

全身に血が滲んだようになって消耗の激しい赤斑病の末期の金魚には薬もなく治療もできず残念な結果になることが多いのも事実です。

早期に発見することが難しく進行も早い赤斑病は飼育者が金魚の飼育環境に気を配って未然に防ぎましょう。

金魚の体が赤くなる赤斑病まとめ

  • 金魚の体の赤い斑点や充血は赤斑病の症状のこともある
  • 赤斑病は初期の段階での発見が難しい
  • 赤斑病の原因は「条件性病原菌」の「エロモナス菌」
  • 赤斑病は他の金魚にうつることはない
  • 治療方法は「塩水浴」と「薬浴」で行うのがベスト

今回は金魚の体が赤くなる赤斑病についてご紹介しました。皆様の金魚飼育の参考にしていただけると幸いです。

-金魚の病気