金魚が塩水浴で死んだ!?塩水の効果と正しいやり方

2021年5月21日

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金魚が塩水浴で死んだ

金魚が塩水浴で死んでしまった!?その原因は?

金魚に対する塩水の効果とは?

金魚の塩水浴の正しいやり方とは?

こんな金魚の塩水浴に対する疑問についてご紹介いたします。

金魚が塩水浴で死んでしまった!?その原因は?

金魚の調子が悪いときに用いられる塩水浴。

しかし、元気になるはずの金魚が塩水浴中に死んでしまった!?

こんな経験をされたことがある方も多いでしょう。

「塩水浴は金魚にとって良いはずなのになぜ?」

「何が原因?何か間違っていたのか?」

こんな塩水浴の失敗事例に対して考えられる原因を探ってみましょう。

塩水浴で必ず金魚の病気が良くなるわけではない

まず大前提として塩水浴は「百薬の長」では無いことを理解しておいてください。

正しい方法で塩水浴を行っても金魚が死んでしまうことはもちろんあります。

さらに間違った方法で塩水浴を行えば、金魚に負担をかけてしまい、結果死んでしまうこともなくはありません。

その両方の面から塩水浴で金魚が死んでしまう原因を探ってみましょう。

塩水浴のやり方の間違いによる問題

  • 塩水浴の塩分濃度の管理不足
  • 急激な環境変化によるストレス
  • 水質の悪化による問題

正しい塩水浴でも金魚が死んでしまう問題

  • 病気の症状が進行しており重症化していた
  • 塩水浴だけに頼ってしまっていた

塩水浴を行う際に、なんとなく適当に塩を入れておけば大丈夫だろうくらいの気持ちで塩水を作ってしまうと塩分濃度の問題が起こってしまいます。

塩分濃度は薄過ぎれば塩水浴の効果が発揮できず、濃過ぎれば金魚への負担となってしまいます。

塩水浴に使用する塩の濃度をしっかり測定して塩水浴を行うようにしましょう。

急激な環境の変化ももちろん金魚のストレスとなります。

まして体調が優れない金魚に対して行うのですから、さらに負担は大きなものとなります。

真水から急に塩水に入れ、少ししたらまた真水に戻し、さらに塩水浴をまたさせるみたなことは極力避けましょう。

金魚を移動する際には飼育水の水温にも注意が必要です。

飼育水と塩水の水温測定を必ず行い、水温差が起こらないようにしましょう。

塩水浴も長期にわたって行えばもちろん水質は悪化していきます。

さらに水量の少ない小さな容器で塩水浴を行っていると水が汚れるのも早くなります。

塩水浴を行う際は常に綺麗な水を意識して行うようにしましょう。

豊富な酸素を維持するためにエアレーションを行うことも効果的です。

綺麗な飼育水を維持するためには大きめの容器や水槽で塩水浴を行う。

2、3日に1回水換えを行うなど、水の汚れ具合を確認しながら水質維持に努めましょう。

これら塩水浴のやり方に問題がなければ、やはり金魚自体の病気の進行や体力低下が原因と考えられます。

素人目に見ても明らかに病気が進行してしまっているようなときには塩水浴を行っても回復することは少なくなります。

病気の早期発見に努めて適切な処置をすることが求められます。

また塩水浴だけに頼ってしまう治療も金魚の回復を遅らせる原因となることもあります。

塩水浴とはどのようなものなのかをしっかり理解し、適切なタイミングで行うようにしましょう。

そのためにも塩水浴の効果を今一度再確認しておきましょう。

金魚に対する塩水の効果

塩水浴は塩の効果で病原菌をやっつけて金魚を元気にしてくれると思われがちですが、塩水浴にはそこまでの効果は望めません。

塩水の効果は殺菌ではなく、浸透圧調整です。

そもそも塩に強い殺菌効果があったら海の生き物たちはたまったものではありません。

海域によって差はありますが、海水の塩分濃度は3.1~3.8%程度と言われています。

それに比べて塩水浴の濃度は0.5%程度ですので海水よりも遥かに低い塩分濃度です。

この塩分濃度では殺菌ができないことは容易に想像できるはずです。

そもそも塩の効果は殺菌効果ではなく、浸透圧調整や防腐効果、脱水効果などです。

ナメクジに塩をかけると急激に縮まってしまうのも殺菌ではなく塩の持つ脱水効果の働きによるものです。

ちなみに塩の脱水効果を利用して長期保存を目的とした味噌は塩分濃度10%程度で作るのが一般的とされています。

ちょっと甘めの西京味噌などは塩分濃度が低い分、他の味噌よりも日持ちがしないと言われています。

話が逸れてしまったので戻しましょう。

もし塩水浴で金魚の病気の原因となる細菌や寄生虫を退治できるのなら金魚の病気治療薬は必要なくなってしまいます。

病気にはその病気に合わせた治療薬を用いて治療する必要があります。

塩水浴の効果は塩の浸透圧効果により金魚の体調を整えて抵抗力を高めることが狙いです。

金魚の体液濃度は0.7%~0.8%と言われており、真水で飼育している場合には体液のナトリウムイオンとカリウムイオンのバランスを調整して正常な状態を保っています。

塩水浴にて飼育水の塩分濃度を体液濃度に近づけてあげることで金魚の負担を減らしてあげる効果が期待できます。

これが塩水浴を行う最大の目的です。

塩水浴により金魚の抵抗力が高まれば、金魚が本来持ち合わせている治癒力で回復が見込めます。

我々が病院などで行う点滴と同じような意味合いで考えていただけるとわかりやすいかもしれません。

体調不良により抵抗力が低下していて元気がない程度なら塩水浴でも回復するでしょう。

しかし何かしらの病気に侵されてしまっていたらその病気の治療が必要となってきます。

病気の初期症状や体力の低下を塩水浴で回復させ、抵抗力をつけながら病気であれば治療薬で治療する。

これが金魚の塩水浴の効果的な行い方です。

塩水の効果を最大限活用するためにも今一度塩水浴の正しいやり方を確認しておきましょう。

金魚の塩水浴の正しいやり方

  • 塩分濃度はしっかり守る。
  • 急激な環境変化が起こらないように金魚を移動する際は水温やphの変化に気をつける。
  • 金魚を入れてから塩を溶かす時にはいきなり全ての塩を入れるのでなく、少しずつ溶かし、環境の変化を和らげる。
  • 長期的な塩水浴を行う際は水換えも忘れずに。
  • 水質を悪化させるため餌やりは極力控える。
  • 金魚が元気を取り戻し始めたら少しずつ餌を与える。

体調が優れない時に餌を与えても食べないことが多いものです。

食べたとしても消化器官が弱っていたら消化不良を起こしてしまうのでやはり餌やりは控えた方が良いでしょう。

頻繁に水槽のそばで観察するようなことも避け、そっとしてあげるようにしましょう。

まずは安静第一です。

金魚が塩水浴で死んでしまう原因まとめ

  • 塩水の塩分濃度が管理できていないと問題が起こる
  • 急激な環境変化は極力避けるように行う
  • 塩水浴中でも水質は悪化していくことを意識する
  • 塩水浴は百薬の長ではないので過信しすぎない
  • 塩水浴は病気を治すのではなく、体調を整えるためのもの
  • 病気の進行具合によっては塩水浴の効果も望めないこともある
  • 病気は早期発見、早期治療を心がける

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