初めての金魚の産卵。稚魚の育て方を知りたい。
稚魚が生まれたけれど、稚魚の餌はいつから与えればいいのか?
金魚の稚魚の餌の回数はどのくらい?
金魚の稚魚の餌の量は?
金魚の稚魚に与える餌でおすすめの餌は?
こんな金魚の稚魚飼育における餌の与え方についてご紹介いたします。
金魚の稚魚の育て方
金魚の繁殖は金魚を飼育している人にとって最も感動的な出来事のひとつであり、小さな稚魚を見つけた時の感動は非常に大きなもののはずです。
しかし、いつまでもその感動の余韻に浸っている暇はなく、稚魚を見つけたその瞬間から稚魚の飼育は始まっているのです。
せっかく金魚が卵を産み、ふ化したとしても稚魚の育て方がわからなければ稚魚を元気に大きく育てることはできません。
屋外の池などで飼育されている金魚であり、その環境が金魚の繁殖に適した環境であれば自然と稚魚が大きく育つことはありますが、室内の水槽などで飼育している金魚では飼育者が世話をしてあげなければ稚魚が大きく育つことは難しいでしょう。
自然環境のように豊富なプランクトンなどがいない観賞用の水槽の中では稚魚にとって栄養分をとることはなかなか難しいのです。
また、普通の餌は金魚の稚魚には大きすぎて食べることができません。
稚魚に適した餌を作り、食べさせてあげることも金魚の稚魚を育てる楽しみの一つです。
このような理由からふ化した稚魚を上手に育てるためには餌の与え方がとても重要なポイントであることがご理解いただけると思います。
よってここでは金魚の稚魚の育て方の中でも特に重要な稚魚の餌やりについて話を進めていきます。
その他育て方のポイントについては下記記事をご覧ください。
稚魚の餌はいつから
ふ化したばかりの金魚の稚魚は水槽のガラス面や水草にくっつくようにじっとしており、この時点ではまだ餌を食べることはありません。
お腹に抱えたヨークサックの栄養を2、3日で吸収し終わると餌を求めて泳ぎ始めます。
稚魚が泳ぎ始める時期に十分な栄養をとれないと大きく成長することができなくなってしまいますので、あらかじめ用意しておいた栄養価の高い稚魚用のエサやブラインシュリンプなどを与えます。
稚魚の餌やりの回数と量
金魚の稚魚はその姿からもわかるように一度に多くのエサを食べて蓄えておくことができません。
よって一度に多くの餌を与えると食べ残して水質を悪化させる原因となってしまいますので少ない量をこまめに与えるのがコツです。
人工餌であれば、数分で食べきる量のエサを1日4回~5回ほどに分けて与えます。
ブラインシュリンプやミジンコなどの生餌を与えるのであれば、腐敗して水を汚すようなことはありませんので、多めに入れておくことでエサやりの回数を減らすこともできます。
一日に3回程度、少し食べ残す位の量を与えることで稚魚が餌不足になることを避けることが出来ます。
よって生き餌と人工餌を上手く活用することで栄養バランスを保てるうえに餌やりの回数不足で稚魚を死なせてしまうような問題も避けることができるはずです。
ブラインシュリンプの入手方法と扱い方
稚魚に与えるブラインシュリンプの乾燥卵はブラインシュリンプエッグと呼ばれ、熱帯魚を取り扱っている観賞魚専門店ならほとんどのところで入手することができます。
ブラインシュリンプをふ化させるためには空になったペットボトルなどの容器やエアレーションをするためのエアーポンプ、エアーチューブ、エアーストーン、そして水温を一定に保つためのヒーターなどが必要です。
ブラインシュリンプエッグは約3%の塩水で水温を26℃程度に保ち、エアレーションをし続けると24時間から36時間程度でふ化します。
その後、エアレーションを止めるとふ化したブラインシュリンプは容器の底に集まりますのでこのブラインシュリンプをスポイトなどで吸い取り稚魚のいる水槽に入れると稚魚が食べ始めます。
このように一昔前までの金魚の稚魚飼育はかなり手間のかかるものでした。・・・ひと昔前まで?
そうなんです。昔は稚魚の成長に有効とされるブラインシュリンプなどを用意する手間と管理が大変でしたが今ではもっと簡単に稚魚を育てることができるのです。
お手軽簡単に稚魚の餌ブラインシュリンプを与える
金魚のみならずメダカや熱帯魚など多くの小型魚の稚魚の餌として今や定番となっているブラインシュリンプですが、ブラインシュリンプはふ化してから時間が経つごとに栄養価が下がると言われています。
その理由がブラインシュリンプもふ化後に成長を始めるために体内の栄養を自己消化してしまうからです。
よって稚魚の餌としてブラインシュリンプを与えるのであれば、ふ化したてのブラインシュリンプが一番栄養価が高いのですが、毎回毎回稚魚に餌を与えるたびにブラインシュリンプをブラインシュリンプエッグからふ化させるのは意外と手間がかかるものでもあります。
餌の回数を減らすためにまとめて1回であまりにも大量の餌を与えることは飼育水を汚す原因にもなるのであまりお勧めできません。
稚魚の餌やりの理想を考えると一度で食べきれる量を回数をわけてこまめに与えること。
さらに稚魚の成長に必要とされる栄養価をしっかり取れることなのですが、このような理想から生まれた商品がキョーリンのクリーンベビーブラインシュリンプです。
ペット業界、観賞魚業界も日進月歩。各メーカーでも色々な商品開発が進み近年では非常に素晴らしい商品をいくつも目にするものです。
クリーンベビーブラインシュリンプ
クリーンベビーブラインシュリンプとはふ化したてのブラインシュリンプの体内に稚魚の成長に有効なビタミンやDHA、EPAなどを吸収させ急速冷凍したバイオカプセルフードです。
ブラインシュリンプエッグをふ化させるような手間はかからずに冷凍のまま表面を折るように指で押すと、裏面のアルミ箔が破れて1キューブずつ取り出せます。
飼育数が少ない場合は、別容器に一度溶かしてから少量ずつ与えるようにすると無駄なく餌やりが出来ます。
もちろん塩抜き処理済みですので金魚の水槽にもそのまま使えます。
稚魚の餌として代表的なブラインシュリンプのわずらわしさを一切取り除き、さらにブラインシュリンプのみでは不足しがちな栄養素まで補ってくれる優れもの。
金魚の稚魚が生まれたらまずは使用したい商品ですね。
ひかりパピィ
ひかりパピィは稚魚の成長に必要な栄養を全て含んだ微粉末フードです。
先のブラインシュリンプとは違いフィッシュミールやオキアミミールなどを主原料としているためにブラインシュリンプとは栄養価の配分バランスが多少変わってきます。
これはこれで稚魚の成長に必要な栄養をカバーしているのでこの商品だけでも稚魚を育てることは可能です。
稚魚の餌の嗜好性を考慮して食いつきの良い餌を選んでみてはいかがでしょうか。
金魚の稚魚が餌を食べない
稀に金魚の卵がふ化して稚魚が生まれたのですが、餌を食べないと言った事例を目にすることがあります。
金魚のような卵生魚はふ化直後はヨークサックと呼ばれる栄養の入った袋を持っているためにその栄養で成長します。
そのため自力で泳ぎだすまでは与えた餌はあまり食べませんが、そのような時期を過ぎても食いつきが悪いような時は何種類かの餌を試してみるのも一つの方法です。
キョーリンから販売されている稚魚の餌はこのほかにもひかりプランクトンやひかりベビー&ベビーなど稚魚の成長ステージに合わせて餌の種類を選定できる商品などもあります。
金魚の稚魚の育て方・餌についてまとめ
- 金魚の稚魚を育てるには餌の与え方をしっかりマスターすることが大切。
- 金魚の餌やりは稚魚が孵化してお腹に抱えた栄養を吸収し終わる頃から始める。
- 金魚の稚魚の餌は少ない量をこまめに与えるのがコツ
- 金魚の稚魚飼育では以前はブラインシュリンプを沸かして与える方法が主流だった。
- 簡易的なブラインシュリンプや稚魚用に開発された餌もいろいろある。