金魚の稚魚の餌は何を与える?ブラインシュリンプって何?

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金魚の稚魚の餌

金魚の稚魚の餌にはどのようなものがある?

稚魚の餌ブラインシュリンプとは?

金魚の稚魚飼育1ヶ月目までの餌は?

稚魚飼育2ヶ月、3ヶ月で餌は変わる?

こんな金魚の稚魚の餌についてご紹介いたします。

金魚の稚魚の餌にはどのようなものがある?

金魚の稚魚にはどのような餌を与えれば良いのか?

産まれたばかりの稚魚は何を食べるのか?

金魚の卵が孵化すると必ずこのような疑問から稚魚育成は始まるものです。

金魚の稚魚が卵から孵化したら、すぐに餌を与えたくなりますが、生後2〜3日くらいまでは餌やりの必要はありません。

その理由は生後2〜3日の金魚の稚魚のお腹には、「ヨークサック」と呼ばれる袋がついています。

このヨークサックには栄養が詰まっており、生まれたての金魚の稚魚は、ヨークサックの栄養を吸収して成長します。

この間、金魚の稚魚は水底などで動かずジッとしていることがほとんどです。

産まれてすぐにしっかり泳いで餌を食べることができない稚魚に対してお弁当を持たせているようなものです。

生後3日くらい経つと、お腹のヨークサックが吸収されて無くなり、稚魚が水中を泳ぎ回るようになります。

このタイミングで次の餌が準備できており、稚魚がいつでも食べられるようにしておくことが大切です。

しかし、産まれたての金魚の稚魚は「針子」や「針仔」とよばれ、その名前の通り、体長2〜3mm程度の細い針のような大きさしかありません。

2〜3mm程の大きさしかなく、口もとても小さいのでもちろん稚魚用の餌でなければ食べられません。

金魚の稚魚の餌には次のようなものがあります。

  • ゾウリムシ
  • ブラインシュリンプ
  • ミジンコ
  • 人工飼料

ミジンコの種類によっては、産まれたての針子が食べられないくらい大きいものもいるので注意しましょう。

おすすめはブラインシュリンプやゾウリムシ、金魚の稚魚用の人工飼料です。

ゾウリムシは淡水で生きられる生物です。

そのため、金魚の稚魚がゾウリムシを食べ残したとしても、残ったゾウリムシは水の中で生きていますから、水を汚すことはありません。

入れっぱなしで良いので管理が楽です。

同じ理由から、グリーンウォーター(青水)での飼育もおすすめです。

グリーンウォーターには植物性プランクトンが豊富に含まれています。

グリーンウォーター内での稚魚の飼育は、「泳いでいるだけで自然と食べ物が口に入ってくる状態」と言えます。

もちろん、グリーンウォーター内の植物性プランクトンだけでは稚魚の成長スピードが遅くなってしまうので、早く大きく成長させるには、グリーンウォーターの他に、栄養豊富な餌を与える必要があります。

ですが、必要最低限の栄養はグリーンウォーターでまかなえるので、稚魚が餓死してしまうリスクを下げることができます。

「グリーンウォーター+稚魚用餌」の組み合わせが、稚魚の餓死するリスクが最も低い、安全性の高い稚魚飼育です。

稚魚の餌の話に戻ります。

人工飼料は手軽に与えられる餌ですが、初めは稚魚が餌と認識せずに、なかなか食べてくれない場合もあります。

また、食べ残しが多いと水が汚れてしまうデメリットもあります。

ただ、稚魚が餌と認識して食べてくれるようになれば1番管理が楽で手軽に与えられる餌として人気です。

金魚の稚魚の餌で特におすすめなのが「ブラインシュリンプ」です。

ブラインシュリンプは栄養価が抜群に高く、稚魚の食いつきがとても良い餌です。

稚魚の時期にしっかり栄養が取れるかどうかが、その後の成長に大きく影響します。

栄養が豊富なブラインシュリンプを稚魚に与えている人が多いのはそのためです。

稚魚の餌ブラインシュリンプとは?

金魚の稚魚の餌として人気が高いブラインシュリンプとは、一体どのようなものなのでしょうか?

ブラインシュリンプは塩水湖に生息する動物性プランクトンの一種です。

エビやカニに近い仲間で、甲殻類の一群に分類されています。

ブラインシュリンプはミジンコよりも小さいので、口の小さな針子でも食べることができます。

体の小さなブラインシュリンプですが、栄養価はミジンコを遥かに凌ぎます!

生き餌のブラインシュリンプは脚を羽のようにヒラヒラ動かしながら泳ぐので、稚魚が興味をそそられ食いつきも抜群です。

  • 針子でも食べられる大きさ
  • 栄養価が抜群に高い
  • 稚魚の食いつきが良い、摂餌性(せつじせい)が良い

これらの理由から、ブラインシュリンプを稚魚の餌として使う人が多いのです。

金魚の稚魚にとってこれ以上ない餌ですが、餌として与えるまでに少し手間がかかります。

なぜなら、「ブラインシュリンプをわかす」必要があるからです。

「わかす」とは「孵化させる」ことを言います。

生き餌で与えるブラインシュリンプは、卵から孵化させて稚魚に与えます。

この「孵化させて与える」という工程がちょっと面倒なんです。

簡単に工程を書きます。

  • 塩分濃度1〜3%で水温28℃前後の水にブラインシュリンプエッグを入れる
  • エアレーションを強めにかけて卵が底に沈澱しないようにする
  • 24時間ほどで孵化する
  • 孵化後、卵の殻が水面に浮くので除去する
  • 生まれたブラインシュリンプを漉して与える

以上の工程です。

特に、「殻の除去」と「ブラインシュリンプを採取して濾す」という工程に手間がかかります。

ブラインシュリンプエッグは熱帯魚屋さんなどに売っています。

ブラインシュリンプの孵化は、水温とエアレーションがしっかり管理できればペットボトルなどでもできます。

ですが、「ハッチャー24 II」といった孵化専用装置を使った方が、殻の除去やブラインシュリンプの採取が格段に楽におこなえるので便利です。

また、孵化専用装置を使うと、ブラインシュリンプエッグの孵化率が高まるというメリットもあります。

孵化専用装置は2,000〜3,000円ほどで購入できます。

ブラインシュリンプをわかす手間がグッと楽になるのでおすすめです。

生まれたブラインシュリンプは、目の細かい茶漉しなどで漉して与えます。

これは塩水とブラインシュリンプを分けるためにおこないます。

次に、ブラインスリンプを与える時のポイントをご紹介します。

  • 生まれてすぐのブラインシュリンプを与える
  • すぐに与えない場合は冷蔵保存するか冷凍する
  • 遅くとも1日で食べ切れる量を入れる

ブラインシュリンプは生まれてすぐの状態が1番栄養価が高いです。

生まれてすぐのブラインシュリンプは、金魚の稚魚と同じくヨークサックを持っています。

このヨークサックに栄養が詰まっているので、無くなる前に餌として与えましょう。

ちなみに、ブラインシュリンプのヨークサックは3日ほどで無くなってしまいます。

生まれたブラインシュリンプをすぐに与えない場合は、新たに塩分濃度1〜3%の塩水を少量用意して、そちらにブラインシュリンプを移し、冷蔵庫で保存します。

するとブラインシュリンプは仮死状態になり、2日くらいは餌として使えます。

それ以上は死んでしまうので、餌にできません。

稚魚に与えるブラインシュリンプの量は、「遅くとも1日で食べ切れる量」を与えるようにします。

ブラインシュリンプは淡水では24時間くらいしか生きられません。

死んでしまったブラインシュリンプは水を汚してしまうので、生きているうちに稚魚が食べ切れる量を入れましょう。

「毎回ブラインシュリンプをわかせるのは面倒。」という場合には、一度に大量にわかせて、少量ずつ冷凍するという方法もあります。

実際、冷凍ブラインシュリンプというものも売っています。

生き餌よりは食いつきが落ちるかもしれませんが、解凍すればすぐに使えるので便利です。

「ブラインシュリンプをわかすのが面倒。」という場合には、冷凍や乾燥タイプのブラインシュリンプや、ブラインシュリンプの黄身だけを取り出した餌が売っているので、そちらを使ってもいいでしょう。

栄養豊富なブラインシュリンプは、稚魚の生存率を高め、成長度合いや健康具合も良くなるので、ぜひとも取り入れたい餌ですね。

金魚の稚魚飼育1ヶ月目までの餌

金魚の稚魚が生まれて1ヶ月目までが、最も気を使う期間です。

この時期の稚魚は、餌が不足するとすぐに餓死してしまいます。

また、この期間に栄養豊富な餌をたっぷり与えられるかどうかが、健康で大きな成魚に成長するか左右します。

この時期に特におすすめの餌はブラインシュリンプです。

針子の時期から与えられますし、生き餌のブラインシュリンプは食いつきも良いので、是非与えたい餌ですね。

毎日生き餌となると大変だと思いますので、冷凍や乾燥タイプのものなどを併用するといいでしょう。

そのまま入れっぱなしにしておけるゾウリムシもおすすめです。

生まれて間もない針子の時期に重宝します。

他には稚魚用の人工飼料も手軽に使えて便利です。

もしくは、親魚用の人工飼料をすり鉢で細かく砕いて与えてもいいですね。

パウダー状になるまで、かなり細かく砕いて与えるようにします。

この時期の餌やりは、最低でも1日2回。できる人は4〜5回与えられると理想的です。

一回に大量に与えるのではなく、少量ずつ頻回与えるようにします。

最初は目に見えないくらい小さかった稚魚も、1ヶ月経つと2cmくらいの大きさまで成長します。

ここまでくると一安心です。

生後1ヶ月を過ぎるまでは、ブラインシュリンプなどの栄養豊富な餌をしっかりと与えるようにしましょう。

稚魚飼育2ヶ月、3ヶ月で餌は変わるのか

稚魚が生後2ヶ月、3ヶ月と経過したら、餌の種類や大きさを変えていきます。

生後1ヶ月を経過して2cmくらいになった稚魚を「青仔」と言います。

青仔の大きさになると、冷凍赤虫くらいならそのまま食べられるようになるので、ブラインシュリンプは卒業して大丈夫です。

この時期から徐々に人工飼料にも慣れさせていくと、今後の餌やりが楽になります。

稚魚の時より口が大きくなったと言っても、まだまだ成魚の餌をそのまま食べることはできません。

人工飼料は幼魚用の粒の小さなタイプや、フレークタイプなど、食べやすい大きさのものを選びましょう。

栄養価の高い冷凍赤虫やミジンコなどをあたえるのも良いですね。

生後3ヶ月も経つと、成魚に近い大きさになり、親魚の餌も食べれるようになるでしょう。

もしまだ食べづらそうなら、少し砕いて与えるようにしてください。

このように、稚魚の成長に合わせて、餌の大きさや種類を変えていきましょう。

金魚の稚魚の餌についてまとめ

  • ・生まれて間もない針子にはゾウリムシやブラインシュリンプ、稚魚用人工飼料を与える
  • ・特にブラインシュリンプは栄養価が高くおすすめ
  • ・わかすのは手間だが生き餌のブラインシュリンプは食いつきが良い
  • ・ブラインシュリンプ孵化専用装置を使うと手間が少なく孵化率も上がりおすすめ
  • ・冷凍や乾燥タイプのブラインシュリンプもあるので併用すると便利
  • ・生後1ヶ月まではブラインシュリンプなど栄養価の高い餌をメインに与える
  • ・生後2ヶ月、3ヶ月と経過するごとに、餌の種類や大きさを変える

今回は金魚の稚魚の餌の種類とブラインシュリンプについてご紹介しました。皆様の金魚の稚魚飼育の参考にしていただけると幸いです。

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