
お祭りの金魚すくいで掬った金魚はあまり長生きしない、寿命が短いと思われている方が多いようですが、金魚すくいの出目金は本当に寿命が短いのでしょうか?
その問いの答えを導き出す為にまずは出目金の寿命の定義について考えてみましょう。
寿命とは生命が誕生してから死ぬまでの期間を表したものですが、その考え方には二通りあるようです。
生理的寿命と生態的寿命
その生き物が健康な状態で生活できる最高の条件を整えてあげた場合に実現する寿命を生理的寿命、その生物が実際に生活している場で見られる寿命を生態的寿命として区別しています。
生物の中には1年周期などで子孫を繁栄して死に絶えていくものもいますが、そのような生物は生理的寿命が短く、一生を生理的寿命によって左右されていると言えます。
しかし、出目金の場合にはこの生理的寿命は意外と長く、飼育環境下では生態的寿命に影響を受けていることが多いようです。
人に例えると国によっても平均寿命に違いがあり、貧困や戦争の多い国ではやはり平均寿命は低くなっています。
ありがたい事に日本はそのような面では恵まれており、世界屈指の長寿国として知られていますが、逆に平均寿命が短い国では40歳にも満たない数字になっている事実もあるのです。
人でさえ生活環境によって倍以上の平均寿命差があるのですから、出目金においても生活環境の大切さはご理解頂けると思います。
金魚の世界には同種同士の殺し合いや戦争などはありませんが・・・
このことを理解したうえで再度出目金の寿命について考えて見ましょう。
出目金の寿命を左右する環境
出目金の寿命を左右する大きな要因は何処から連れてきたかよりも今居る環境が出目金にとって最適な環境かどうかなのです。
確かに金魚すくいで水面にフラフラと浮いているような出目金や尾ひれがちぎれているような明らかに健康でない出目金を掬ってきた場合には長生きをさせる事は難しいかもしれませんが、元気に泳いでいる出目金ならば金魚すくいの出目金でもショップで購入した出目金でも大きな違いはありません。
それではなぜ金魚すくいの出目金は寿命が短いと思われがちなのでしょうか。
そのように思われる方の多くは過去に金魚すくいで取ってきた金魚を長生きさせる事が出来なかった経験をお持ちの方かもしれません。
金魚掬いでとってきた出目金がすぐに死んでしまう時に考えられる原因は金魚掬いでの粗悪な扱いと飼育者の準備不足が挙げられます。
金魚掬いでの粗悪な扱いとは、お祭りなどで一時的に金魚を大量に扱う必要があるため、移動時や保管時においてどうしても過密飼育になってしまいます。
また、金魚掬いの場では水質の管理や水温の管理などもあまりされていないはずです。
そのような環境の中、多くの人に囲まれ、追いかけ回されるストレスに晒される訳ですから、出目金が衰弱するのは当然と言えます。
ただ、金魚掬いで一時的に衰弱しても、それがすぐに寿命へと繋がる訳ではなく、その後の飼育環境がしっかりしていれば問題なく元気になるものです。
逆にショップの出目金なら全く問題ないかと言うとその点に対しては確認することはできないのでどうすることもできないのです。
それなら金魚掬いかショップ購入かにこだわるのではなく、出目金を迎え入れる際には出目金が多少衰弱していても回復させてあげられるくらいの万全の準備をして迎え入れてあげるようにすればいいだけの話なのです。
出目金が死んでしまった時に「金魚すくいの出目金だからしょうがない」と考えるか、自分の飼育スキルの低さを反省して学び直すかの違いによって今後出目金を飼育する際の出目金の寿命が変わってくるはずです。
出目金の平均寿命は何年?
どんな生き物でも寿命は周りの環境に大きく左右されますので、出目金の寿命は何年ですと言い切るのは難しい話ですが、金魚の中でも繊細と言われているランチュウでさえ品評会などでは2歳、3歳といった個体は普通に見られます。
飼育環境でお話しをすると意外かもしれませんが、屋内での水槽管理の方が長生きさせやすい事もあります。
水質の悪化が酷い水槽や過密水槽では少々厳しいですが、ヒーターなどで15℃以上に管理し、遊泳スペースをしっかり確保した低密度水槽であれば7、8年位長生きさせることは難しいことではありません。
このように出目金は想像以上に長生きをするものですが、その出目金が長生きできるかどうかは飼育者の管理能力に左右されると言っても過言ではありません。
大切な出目金を1日でも長生きさせられるように日頃からの観察や世話を怠らないようにしましょう。
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