金魚飼育のグリーンウォーターってなに?正しい青水の作り方

2019年10月22日

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グリーンウォーターと金魚

「金魚飼育にグリーンウォーター(青水)がいい」という話はよく聞く話ですが、グリーンウォーター(青水)ってそもそもなに?

アオコとは違うの?

寿命が延びる?

金魚飼育にどのようにいいの?

そのメカニズムは?

などグリーンウォーターに対する疑問点についてまとめてみました。

グリーンウォーター(青水)とは

グリーンウォーター(青水)とはなんなのか?

そこを知らずに使うのは少々抵抗があるとおもいますので、グリーンウォーターとはなにかについてまずは話していきましょう。

グリーンウォーターとは植物プランクトンが水中に大量発生し、水が緑色になる状態を指し、青水などと呼ばれることもあります。

グリーンウォーターを理解するうえでは植物プランクトン及び、それらに関連する動物プランクトン、コケ類などについても知識をつけておかなければなりません。

植物プランクトンとは光合成を行い、栄養分を作ることができるが、自分の力では動けないプランクトンの仲間を指します。

アオミドロ、クンショウモ、ケイソウ、ミカヅキモ、クロレラなどが植物プランクトンの仲間。

動物プランクトンはその植物プランクトンを捕食することによって生きられるため、光合成により自分で栄養分を作ることはありません。

アメーバ、ゾウリムシ、ミジンコなどが動物プランクトンの仲間。

ただ例外としてミドリムシ(ユーグレナともいう)は、べん毛という毛のようなものを使って動くことができ、同時に自分で養分をつくることもできるので、植物プランクトンと動物プランクトンの両方の性質をもっているプランクトンと言えます。

グリーンウォーターが金魚の餌となる

グリーンウォーター=植物プランクトンは親金魚に限らず、金魚の稚魚にとってもよい餌となります。

よって水換えによって透明に保たれた水よりもグリーンウォーターのほうが常に餌の確保ができているため金魚の成長には良い水と言えるのです。

実際に室内の水槽で育てた金魚の稚魚と屋外のグリーンウォーターで育てた金魚の稚魚では成長スピードや生存率に大きな違いが出ています。

さらに植物プランクトンは硝酸塩やリン酸塩を餌として増えるため、水質の浄化作用も持ちつつ、光合成をおこなうので酸素の供給も行うなど餌としてのメリット以外にも様々な効果をもたらしています。

これが金魚飼育にグリーンウォーターがいいと言われる理由です。

グリーンウォーターにも様々な種類がある

グリーンウォーターが金魚飼育にいい理由はご理解頂けたと思いますが、植物プランクトンにも様々な種類が存在し、どの種のプランクトンが主体となってグリーンウォーターを形成するかによってグリーンウォーターの質も変わってきます。

グリーンウォーターは植物プランクトンにより形成されているのですが、自然界において植物プランクトンが大量発生して透明度が失われる現象を淡水ではアオコや海水では赤潮などと呼ぶこともあります。

しかし、アクアリウムではその違いは明白ですのでアオコとグリーンウォーターの違いについても述べておきます。

グリーンウォーターとアオコの違い

アオコの発生原因はグリーンウォーターと類似するところがあり、富栄養化が進んだ水に発生しやすいのですが、主に浮遊性藍藻が主となり、粒子状の藻体がただよって水面に青緑色の粉をまいたような状態になります。

このような状態は水中への光を遮り、水中の水草や植物プランクトンの成長を遮ることとなってしまいますのであまり良いグリーンウォーターとは言えません。

アオコの原因となる藍藻は悪臭を放つため、さわやかな植物の臭いではなく、違和感を感じるような臭いがする場合には正しいグリーンウォーターが出来ているとは言えない可能性があります。

金魚の好むグリーンウォーターの作り方

グリーンウォーターを作るには植物プランクトンがしっかり光合成を行い、増殖できるように太陽の光が必要となってきます。

グリーンウォーターができやすい(作りやすい)時期は植物や動物が活発に活動できる温度帯となる初夏から秋口までです。

逆に冬場はいくら天気が良く、しっかり太陽の光が当たっていても植物プランクトンの活動が低水温により鈍くなってしまうため、うまくグリーンウォーターとはなりません。

また、植物プランクトンを捕食する動物プランクトンやその他の捕食者が増えすぎると水は緑色からクリアーな色に変わってしまい、グリーンウォーターでは無くなってしまいます。

よって濾過バクテリアが繁殖し過ぎないようにコントロールしなくてはなりません。

濾過槽のろ材、底砂、水草などもろ過能力を高める要因となってしまいますのでグリーンウォーターを作る、維持することを目的としている水槽などではそれらの濾過要素をもつものは控えめに配置するようにしましょう。

グリーンウォーターは硝酸塩やリン酸塩を餌とするため、水道水をそのまま使うよりも金魚などの飼育水を利用したほうが作りやすくなります。

餌と酸素、太陽の光、温度がしっかり確保できればグリーンウォーターを作成することはさほど難しいことではありません。

グリーンウォーター作りに一番大切な事

金魚の好むグリーンウォーターを作るために一番大切なことはどの種の植物プランクトンをうまく繁殖させるかです。

自然任せに良質のグリーンウォーターが出来上がるのを待つのも一つの手ですが、グリーンウォーターの素となる種水を使うことで理想的なグリーンウォーターを簡単に作ることもできます。

ミドリムシやクロレラなどはその中でも有力なプランクトンとされており、ミドリムシやクロレラを素としたグリーンウォーターの種水(素)も販売されていますので上手く取り入れてみるといいかもしれません。

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