金魚が水草を食べ過ぎるのは大丈夫?
金魚が水草を食べ過ぎるのはなぜ?
金魚は水草を入れておけば餌はいらない?
金魚が水草を食べるのをやめさせるには?
こんな金魚が水草を食べる問題についてご紹介いたします。
金魚が水草を食べ過ぎるのは大丈夫?
金魚は動物質と植物質の両方の食物を摂取できる雑食性の魚です。
よって水草を少し食べるくらいは正常な事ですが、過剰な食べ過ぎは健康上の懸念がある場合があります。
まず、金魚は便秘になりやすく、植物を過剰に摂取すると症状を悪化させることがあります。
植物の繊維質が消化管に蓄積して詰まりや消化不良を引き起こす可能性があります。
また、過剰な水草の摂取は水質の悪化にもつながります。
金魚によって食べ散らかされて腐敗した水草は、水中のアンモニアや硝酸塩の濃度を増加させ、金魚や他の水生生物にとって有害になる可能性があります。
さらに水質浄化能力のある水草が食べられてしまうわけですから、水質浄化能力の低下にもつながります。
したがって、金魚が水草を食べること自体は問題ありませんが、過剰に摂取しないようにすることが重要です。
金魚が水草を食べ過ぎるのはなぜ?
金魚は常にエサを探し求める採餌行動で知られており、これには水草を食べることも含まれます。
過剰に食べ過ぎる行動の原因は様々です。
まず、金魚が水草を過剰に食べる理由の一つは植物が栄養価が高いためです。
水草には金魚の成長や発達に必要な食物繊維、ビタミン、ミネラルなどの必須栄養素が含まれています。
次に、金魚が植物を過剰に食べる理由は退屈からです。
退屈というと少々語弊があるかもしれませんが、金魚が水草に興味を示し、ちょっかいを出すようなイメージで食べてしまうことがあります。
刺激が不足するとストレスや不安につながり、金魚は時間を潰すために植物を過剰に食べることがあります。
もう一つの金魚が水草を過剰に食べる理由は、水槽の過密飼育による餌の奪い合いが原因です。
過密飼育の環境では、エサを巡る競争が激しくなり、飢えを満たすために金魚が水草を過剰に食べることがあります。
そのような理由からくる水草の食べ過ぎを防ぐためには、金魚の栄養ニーズに合わせたバランスのとれた餌を提供することが重要です。
水槽の適切なサイズと過密飼育を避けることで、餌の奪い合いやストレスを防止し、健康的な食習慣を促すことができます。
金魚は水草を入れておけば餌はいらない?
先にも述べましたが、金魚は動物質と植物質の両方の餌を摂取する雑食性の魚です。
水草だけでも生き延びることはできますが、栄養源としてはお勧めできません。
水草には金魚の成長や発達に必要なタンパク質や脂肪などの栄養素が不足しています。
そのため、水草だけの食事は栄養失調、成長不良、免疫力の低下などを引き起こすことがあります。
冬場など金魚の活性が低下している時期であれば、植物プランクトンや水草などを食べながら生き延びることができますが、活性が高まる暖かい時期にはしっかり栄養を摂らせてあげる事が大切です。
また、金魚は水草を過剰に食べる傾向があるため、適度な摂取量を管理することが重要です。
市販されている金魚の餌をしっかり与えて、金魚の栄養源の大半を占めるようにし、時々水草を食べさせることで栄養バランスをとるようにしましょう。
金魚が水草を食べるのをやめさせるには?
水草を食べることは金魚の自然な行動の一つですが、過剰摂取は問題を引き起こすことがあります。
また、せっかくレイアウトした水草を食べられてしまうのは飼育者としても避けたいものです。
以下に金魚が水草を食べ過ぎる行動を抑制する方法を挙げてみましょう。
- 餌の多様化
- 適切な水草の選択
- 刺激の増加
- 過密飼育の改善
などが挙げられます。
餌の多様化
前述したように人工フードを与えたり、生き餌を与えるなど餌のバリエーションを増やしてみるのもおすすめです。
また、さまざまな餌を提供することで、水草に過剰に食いつきすぎる欲求を抑えることができます。
適切な水草の選択
水草の種類によって金魚が食べやすい水草と金魚が食べられない水草があります。
基本的に葉が細かいカボンバやマツモ、そして葉が柔らかいアナカリスなどは金魚に食べられやすい水草でもあります。
また金魚の種類によってはホテイアオイの根などを食べてしまう金魚もいます。
ウォーターバコパやアマゾンソードなどのように金魚が食べにくい水草を選んでみるのもおすすめです。
刺激の増加
金魚がストレスや不安を感じると水草を過剰に食べることがあります。
水槽に隠れ家を提供することでストレスを軽減し、過剰な食欲を抑えることもできます。
また、エアレーションや水流が起こるものなどを水槽内に設置して金魚が興味を引くものを与えてみるのも良い方法です。
ロカボーイなどは金魚の水槽に入れるだけで簡単にエアレーションを起こしながら、水質の浄化にも貢献してくれるものですので、おすすめです。
過密飼育の改善
過密飼育では餌の奪い合いによる餌不足が生じることもあります。
よって力の弱い金魚が餌にありつけずに餌不足となり、水草を食べてしまうこともあります。
そのような問題を解決するためには、水槽を一回り大きなものに変えたり、別の水槽を用意するなどが必要となってきます。
過密飼育の改善は餌の奪い合いだけではなく、水質改善にも大きなメリットがありますので特におすすめです。
以上のような方法で金魚が水草を食べ過ぎることを防ぎ、健康的な食習慣を促進することができます。
金魚が水草を食べるまとめ
- 金魚が過剰に水草を食べると便秘や消化管の詰まりなどの健康上の問題が生じる可能性がある。
- 金魚が水草を食べすぎることにより水質が悪化することがある。
- 金魚が水草を食べることは問題ないが、過剰摂取を防ぐためにバランスのとれた餌やりと適切な水草の選択が必要。
- 水槽内の過密飼育状態やエサの供給不足など、環境要因も水草の過剰摂取の原因になることがある。
- 水草だけでは金魚に必要な栄養素が不足しているため、水草だけの餌はお勧めできない。