らんちゅうのエラ病とは?手遅れになる前に気づくべき初期症状は?

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らんちゅうのエラ病とは?手遅れになる前に気づくべき初期症状は?

らんちゅう飼育に携わる人なら、一度は耳にしたことがあるはずの「エラ病」。

らんちゅう飼育で稚魚や親魚を死なせてしまう原因の多くがこのエラ病だと言われており、ベテランの飼育者でも油断のできない怖い病気です。

しかし、どれだけ深刻な病気であってもその実態を正しく知らなければ適切な対処はできません。

まずはエラ病とはどういった病気なのか、基本的なところから順を追って解説していきます。

エラ病とは何か

エラ病は「流行性のエラおよびエラ周囲の急性炎症」を引き起こす感染症の総称であり、複数の感染症がこの名称で呼ばれています。

つまり、一つの特定した病気の名前ではなく、エラに症状が出る病気をまとめてエラ病と呼んでいるという点が、この病気を難しくしている根本的な理由です。

エラは人間でいうところの肺と同じ役割を果たしており、エラ病になるとその機能が低下して酸素を取り込みにくい状態になります。

そのような理由から、エラ病の症状が酸欠に似て見えるのも当然のことです。

エラがうまく機能しなければ、体に酸素が行き渡らなくなり、やがて死に至ることもあります。

エラ病がやっかいな理由は、体表に症状が出にくいために病気の判断がしにくい点にあります。

エラの中を直接確認しなければ病気を特定できませんが、生きているらんちゅうのエラの中を見るのは一般の飼育者には非常に困難であるため、どうしても発見が遅れてしまいます。

また、エラ病の種類としては、病原微生物の感染による「えらぐされ病」や近年多く発生している感染力の強い「ウイルス性エラ病」なども知られています。

一般的にエラ病と呼ばれているものは、餌の与えすぎや急激な水温変化によって体調が崩れ、菌や寄生虫が付け込むことで発症するケースが多いです。

原因となる病原体の種類

エラ病の原因となる菌や寄生虫には、カラムナリス菌やフラボバクテリウムといった病原細菌のほか、キロドネラやトリコディナといった繊毛虫、さらにダクチロギルスやギロダクチルスといった寄生虫が挙げられます。

なかでも特に厄介とされるのが、原虫系の寄生虫がエラに取りついてエラの組織や粘液を破壊していくタイプです。

ギロダクチルスやダクチロギルスと呼ばれる寄生虫が代表的で、新しい個体を飼い入れる際に持ち込んでしまうことが多いとされています。

細菌病・寄生虫病・真菌病・ウイルス病のどの病原体グループによるものかが治療方法を左右するため、原因を見極めることが非常に重要です。

ただし、患部であるエラの内部を確認できないために原因の特定が難しく、複数の原因を想定しながら手探りで治療を進めることになります。

手遅れになる前に気づくべき初期症状

朝の餌やりの時点で「なんだか動きが良くない」と感じたら、それはすでに危険なサインです。

エラ病は酸素がうまく取り込めないことによって動きが緩慢になったり、突然激しく暴れたりといった行動が見られます。

最も早い段階で気づける初期サインのひとつが、群れからの離脱です。

初期のエラ病では、1匹だけ群れから離れて隅のほうにじっとしているという行動が見られます。

複数で飼育しているときに1匹だけ明らかに離れた場所でぼーっとしているようであれば、まずエラ病を疑うべきです。

この段階では見た目で判断しにくいのですが、エアレーションや注水部のまわりにじっとしているのであれば特に注意が必要です。

酸素が水中に多く溶け込んでいる場所に集まって呼吸を確保しようとしている可能性が高いからです。

また、寄生虫が原因の場合は、体を石や水槽の壁に擦り付けるような行動が見られることもあります。

この段階で発見して治療に踏み切れれば、ほぼ助けることが可能です。

まだエラの動きが正常であっても餌に対する反応が鈍くなっているという変化に気づいた飼育者の証言もあります。

こうした微妙なサインを見逃さないためには、日々の餌やりの時間に一匹ずつの反応をきちんと観察する習慣が欠かせません。

症状が少し進んだ段階では、酸欠状態になり、酸素を求めて水面近くを漂う「鼻上げ」と呼ばれる行動が見られたり、活動性が全体的に低下して水槽の底でじっとしている様子が観察されます。

エラの動きにも異常が現れます。

健康な状態では両方のエラを一定のリズムで動かしていますが、エラ病になると片方のエラしか動いていなかったり、極端に頻繁に動かしたり、逆に両方の動きが低下したりといった変化が起こります。

餌を口に入れても飲み込めずに吐き出してしまうのもこの時期に現れる典型的な症状のひとつです。

さらに病状が進行するとエラぶたが腫れて赤黒く変色し、エラが腐ったように白くなったり、溶けたような状態になったりする変化が肉眼でも確認できるようになります。

このような状態になると「エラぐされ病」と呼ばれることもあります。

末期状態になると体色全体が黒ずみ、目が落ちくぼんだようになり、ほとんど静止したまま呼吸困難に陥って衰弱死してしまいます。

寄生虫が原因の場合は、エラが粘液で覆われて窒息死に至ることもあります。

エラ病が恐ろしいのは、初期から末期までの進行が想像以上に速い点にあります。

朝は少し元気がないと感じた程度でも帰宅した夜にはすでに手遅れになっていたというケースも珍しくありません。

だからこそ、わずかな変化にも敏感に反応できるように日ごろかららんちゅう一匹一匹の様子をよく観察しておくことが、何よりも大切な対策となります。

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